会長挨拶 村松映一(稲門建築会 元会長 100周年記念事業時)

建築学科創設100周年記念事業の2本柱のひとつである早稲田建築アーカイブスは稲門建築会、早稲田大学、早稲田大学芸術学校の共同事業として、早稲田建築出身者で建築界に多大な貢献をされた方々の映像・画像・音声を次世代に引き継げるかたちで保存し、ウェブサイトに公開します。学生はもとより卒業生が必要なときにウェブを通して声と映像でその方々の秘めた想いを記憶し、教育や自己啓発のひとつの糧になることを目的に企画されました。
この事業は今年度を初年度とし、今後5年間の継続事業として計画されています。今年度は、試行段階で製作され一部の方々から高い評価を受けた村野藤吾をはじめ、故人であるがライブラリーにて情報が確保されている方5名と新たに取材する方5名の11名を目標としています。
成熟社会という私たちが未だ経験したことのない世界に直面し、あらゆる領域が閉塞感で覆われています。建築界もその嵐のなかにあります。このようなときこそ先人たちの声に耳を傾け、その時々をどのような想いで切り開いてきたかを繙く手がかりにもなるのではないかと思います。
この事業が5年間継続するためにも会員や賛同していただける企業のご支援とご協力が不可欠です。記念事業を成功させるため皆様のご協力を重ねてお願い申し上げます。